CBAT "Transient Object Followup Reports" TCP J04432130+4721280 TCP J04432130+4721280 2018 04 29.4740* 04 43 21.30 +47 21 28.0 6.2 U Per 9 0 2018 04 29.4740 Yuji Nakamura, Kameyama, Mie, Japan, reports his discovery of this TCP (mag 6.2) in Per on a CCD frame taken on 2018 Apr 29.4740 UT (limiting mag 12.5) using a 135mm f4.0 lens. The object was not shown on a frame taken on 2018 Apr 21.4627 UT (limiting mag 12.5). There is a UG type variable star V392 Per at this position. 2018 04 29.66 Nova eruption of V392 Persei? Confirmation, spectroscopy, multiband photometry, and precise astrometry are very urgently required. --- Patrick Schmeer (Saarbrucken-Bischmisheim, Germany) 2018 04 29.904 Unfiltered mag measured in Astrometrica is 5.6 R Astrometry is 04 43 21.39 +47 21 25.9 UCAC4. Denis Buczynski MPC I81 Highland Scotland C14 + SBIG ST10XE +1x3s exposure my image at this link https://britastro.org/node/13057 2018 04 30.116 Photometry results were B=7.65, V=6.73 and Ic=5.23 with 0.25-m f/3.4 astrograph + SBIG ST-10XME CCD (T5, iTelescope.NET at Mayhill, USA). Comparison star was TYC 3347-712-1 (V=7.23, B-V=1.111 and V-Ic=1.07). Position end figures were 21.36 and 26.18 in R.A. and Dec. Seiichiro Kiyota (Kamagaya, Japan) 2018 04 29.58 Hiroyuki Naito, Nayoro Observatory, and Tatsuharu Ono, Hokkaido University, report that a low-dispersion spectrum (R about 300 at 650 nm) of this object was obtained on Apr. 29.58 UT using the 1.6-m Pirka telescope (+ NaCS) at the Nayoro Observatory. The spectrum shows some unidentified absorption lines on a very red continuum, which may indicate high reddening. The spectrum can be viewed at URL https://www.nayoro-obs.jp/pirka/nacs/V392Per_20180429.png 星が好きな人のための新着情報 ≫ 【転載】VSOLJニュース No.348 中村さんがペルセウス座V392の新星爆発を発見 著者:前原裕之(京都大学) 古典新星は白色矮星の主星と低温の星(ロッシュローブを満たした晩期型スペクトルの主系列星、または赤色巨星)の伴星から成る連星系で、伴星から主星の白色矮星表面に水素が降り積もり、密度や温度が高くなると積もった水素が暴走的な核反応を起こすことで増光すると考えられています。古典新星の極大時の絶対等級は典型的には-6から-9等ほどで、新星爆発によって爆発前の明るさに比べて8から19等ほども明るくなります。 白色矮星の主星とロッシュローブを満たした晩期型スペクトルの主系列星の伴星から成る連星の中には、白色矮星の周りに降着円盤と呼ばれるガス円盤を持ち、この円盤の明るさの変化に起因する新星よりも小規模な増光を短期間(短いものでは数日)のうちに繰り返す、「矮新星」と呼ばれる天体も知られています。ペルセウス座V392もこうした矮新星の1つで、1970年にゾンネベルク天文台のRichterによって15等から17等ほどを変光する矮新星らしい天体として発見されました。その後は特に注目を浴びることはありませんでしたが、この天体が新星爆発を起こして6等級に増光していることが発見されました。増光を発見したのは、三重県亀山市の中村祐二(なかむらゆうじ)さんです。中村さんは4月29.474日(世界時; 以下同様)に焦点距離135mmのレンズとCCDカメラを用いて撮影した画像から、ペルセウス座の中に6.2等級の新天体を発見しました。この天体の位置はペルセウス座V392の位置に一致していました。この天体の位置は 赤経 04時 43分 21.37秒 赤緯 +47度 21分 25.9秒 (2000.0年分点) です。 この天体の分光観測は、4月29.58日になよろ市立天文台と北海道大学のグループによって1.6mピリカ望遠鏡を用いて行なわれた他、キット・ピークのMDM天文台の2.4m望遠鏡などでも行なわれ、この天体のスペクトルにはP Cygプロファイルを示す幅の広いHαや1階電離した鉄の輝線がみられることや、Hα線のP Cygプロファイルの吸収成分は輝線成分に対して秒速2680kmも青方偏移していることなどが分かりました。これらのスペクトル特徴からペルセウス座V392の増光が新星爆発によって引き起されたものであることが判明しました。また、フェルミ ガンマ線宇宙望遠鏡の4月30日の観測によると、この天体の位置に新たなガンマ線を放つ天体が出現したことが分かり、ペルセウス座V392の新星爆発によるものであると考えられています。 矮新星も新星と同じく白色矮星とロッシュローブを満たした主系列星の伴星から成る連星であり、伴星の物質が主星へと流れ込んでいる天体なので、主星である白色矮星の表面に十分な水素が降り積もれば新星爆発を起こすと考えられています。実際、新星として発見された天体の爆発前のデータを詳しく調べてみると、矮新星としての増光を起こしていたことが明らかになった天体(ケンタウルス座V1213 = ケンタウルス座新星2009)や、新星爆発後しばらくしてから矮新星としての増光が観測されるようになった天体(ペルセウス座GK = ペルセウス座新星1901やへび座X = へび座新星1903)、過去に新星爆発を起こした痕跡が発見されている矮新星(きりん座Zやかに座AT)も知られいますが、矮新星として変光星名が付いていた天体で新星爆発が起こったのは、今回のペルセウス座V392が初めてです。 5月1日の観測によると、この天体は8等ほどまで減光しており、発見後急速に暗くなっていますが、今後の測光や分光観測の結果が楽しみな天体と言えるでしょう。 2018年5月2日 参考文献 CBET 4515: V392 PERSEI = TCP J04432130+4721280 Wagner, R. M., et al. (2018), ATel #11588 Li, K. L., et al. (2018), ATel #11590 Richter, G. A. (1970), MVS 5, H.6, 99 # V1213 Cen Mr〓z, P., et al. (2016), Nature 537, 649 # Z Cam Shara, M. M., et al. (2007), Nature, 446, 159 # AT Cnc Shara, M. M., et al. (2012), ApJ, 758, 121 In a typical dwarf nova, a Sun-like star orbits a planet-sized but massive white dwarf. The white dwarf draws material from the orbiting star into a spinning accretion disk. NASA from Sky and Telescope ※ この「VSOLJニュース」の再転載は自由です。一般掲示、WWWでの公開等にも自由にお使いください。資料として出版物等に引用される場合には出典を明示していただけますと幸いです。継続的・迅速な購読をご希望の方は、VSOLJニュースのメーリングリスト vsolj-news にご加入いただくと便利です。購読・参加お申し込みは ml-command@cetus-net.org に、本文が subscribe vsolj-news と書かれたメールを送信し、返送される指示に従ってください。なお、本文内容に対するお問い合わせは、著者の連絡先までお願い致します。 |
2018年05月01日 雲