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15P/Finlay (2014)
<フィンレイ彗星 >(2015)

15P/Finlay (2014) <フィンレイ彗星 >(2015)


* フィンレイ彗星がアウトバースト! *
 
W. H. Finlay (Royal Observatory, Cape of Good Hope, South Africa) discovered this comet with a 7-inch equatorial on 1886 September 26.83. He described it as round, one arc minute across, and "very slightly more condensed towards the centre." He added that the comet was faint, and about magnitude 11, but exhibited no tail. He was able to determine additional positions on September 27.80 and 27.85, which confirmed the object was moving.

12月半ばにバーストを起こし、8.8等まで急増光した (12月19日、Marco Goiato)。その後、10.7等まで減光 した(1月14日、Chris Wyatt)が、1月16日に再びバースト を起こし、7.0等まで急増光した(1月17日、Maik Meyer)。 現在は9.0等の拡散状(1月23日、Maik Meyer)。 日本からは、次第に高く見えるようになる(2014-2015)。

−−出典 G A R Y W. K R O N K ' S C O M E T O G R A P H Y−−
http://cometography.com/pcomets/015p.html
−−今週の明るい彗星 (2015年1月24日:北半球版)−−
http://www.aerith.net/comet/weekly/current-j.html


天界第一巻九号(大正十年七月号137-141頁)
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/159598/1/tnk000009_137.pdf


フィンレイ・佐々木彗星
  (附、一般に水星軌道について)
       理學士 山 本 一 清
  一、彗星の軌道
(省略)
  二 フィンレイ・佐々木彗星
 西暦一八八六年(明治十九年)九月二十六日、南
アフリカ喜望峰天文臺のフィンレイ(W.H.Finlay)
氏は、偶然、蛇遣座テ星の南西に光度十一等の一彗
星を發見した。直徑は一分、無尾の星であつたが、
毎日一度半づゝも東へ東へと動いた。此の報知は間
もなく世界の各地に知れわたり、観測が行はれる
につれ、軌道要素が續々と發表せらるゝに至つた
が、共の結果によつて、先づ學者の胸をうつたこ
とは、此の星の軌道要素が、一八四四年にデ・ヴィコ
(De Vico)氏の發見した彗星の要素に似てゐる
ことであつた。デ・ヴィコ彗星は明かに週期彗星で
初回出現後、五年半毎に、くりかへし出現する筈で
人々が待つたにかゝはらず、何故か遂に再現しなか
つた星である。今此の二星の要素を比較して見ると

   フインレイ彗星デ・ヴイコ彗星
   (クリュゲル氏計算) (ブルンノウ氏計算)
近日點進度 三一五度五分二七八度四一分
昇交點黄經五二 二九六三 五〇
軌道の傾斜三 一二  五五
近日點距離一・一七一・一八六四
離 心 率〇・七一八一九〇・六一七三七
週   期六・六一七年五・四七年

 末の桁まで全部一致はむつかしいけれど、大體の
形勢は先づよく合致してゐるから、此の二彗星を全
く同一と見る理由もないではなかつたが、只一つ週
期の差が、どうしても此の二星を同じと見るべく許
されなかつた。何となれば、フィンレイ彗星の近日
點經過は一八八六年十一月二十二日であるが、若し
之れがヴ・ヴィコ彗星の再現であるとするならば、
其の近日點経過は其の年の十一月ではなくて、もつ
と早い頃に起るべき筈であつたから、結局、此の二
星は同族のものではあろうが、決して同一のもので
はなく、フィンレイ彗星は全然新しい星であると信
ぜられた。

 フィンレイ彗星は前後半年程観測されて、其後見
らなくなつたが週期六年八ケ月であるから、次回は
一八九三年の春に再び出現するだろうと、學者逹は
待ち構へたものであるが、果して、同年五月十七日
又もや、フィンレイ氏によつて、水瓶座に發見され
た。しかもそれは豫てシュルホフ氏が計算して置い
た位置から、一度以内の所であつたとは驚くべきで
ある。しかし此の年には、始終、曉天の薄明中に観
測されたのであり、それに星の光度も、やはり十一
等位の微弱さであつたから、僅か三ヶ月餘りの後に
は見らなくなつて了つた。

 次には一八九九年の末から一九〇〇年の始めに、
彗星は近日点經過をやつた筈であるが、此の時は丁
度、太陽から見て我が地球の反對側にあつたため、
仝く誰にも發見せられなかつた。

 其の次は一九〇六年の後半期に出現する筈の見込
みで、シュルホフ氏等は豫め其の彗星の見らるべき
位置の推算表を發表し、大に實際観測家の奮起を促
した結果、同年七月十六日獨逸ハイデルベルヒ大學
天文台のコツブ氏は寫真観測によつて之れを發見し
た。今回は星と地球との相互位置が好都合であつた
ため、光度も強く、又比較的長い間観測が出来た。

 次の近日点通過は、外界に別に何も變りがなけれ
ば、一九一三年の始めに行はれる筈であつたが、こ
れより先き、一九一〇年頃、此の彗星は木星と著し
く接近したことがあるので、其の引力を受けて、軌
道要素は非常な變化をやつたらしい。それに丁度
又此の時には太陽から見て、始終地球の反對側にあ
つたため、遂に誰にも發見されなかつた。

 故佐々木君によつて發見された今回の彗星は、其
の軌道要素を、以前に三回出現したフィンレイ彗星
と比較して見ると

  第一回出現第二回出現第三回出現佐々木彗星
計 算 者 クリュゲル氏シュルホフ氏シュルホフ氏クロウフオド氏
近日點經過一八八六年一八九三年一九〇六年一九一九年
   十一月二五日七月十二日九月三日十月十五日
近日點進度三一五度五分三一五度三一分三一五度四八分三一八度一五分
昇交點黄經五二 二九五二 二七五二 二三四六 五五
軌道の傾斜三 一三 二三 三三 二三
近日點距離一・一七〇・九八九一〇・九六四九六一・〇一三〇一
離 心 率〇・七一八九〇・七一九五〇〇・七二四〇五〇・七一四六三
週   期六・六七年六・五五六年六・五四年六・六八八
基準春分點一八八六年一八九三年一九〇六年一九一九年
發 見 者フィンレィ氏フィンレイ氏コツフ氏佐々木哲夫氏


 これで見ると、佐々木彗星がフィンレィ彗星の第
四回出現たること、殆んど疑ふべき餘地が無い。

 此度の出現は、星と地球との相互位置から言へば
比較的に好都合の場合であつた。距離も近く、従つ
て光度も大きかつたに拘はらず、近日點通過後十日
日まで世界中の誰にも發見されなかつたのは不思議
と言はねばならぬ。以前の三回の出現には、皆何れ
も近日點通過の約二ヶ月前に既に發見されたのであ
るのに。……之れは多分一九一〇年の時、星が木星
に接近したために、軌道要素が餘りよく分らず、そ
れに一九一三年の時には見逃して了つたため、今回
の位置推算には頗る不安があつたのに由るだろうだ
から、なまじひに推算位置に捕はれるよりも、佐々
木君のやうな熱心家によつて始めて發見されるべき
ものであつたのである。(終)

2014年12月22日 火星に接近、離角27分45秒


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2014/12/22T17:55:06〜18:01:56までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:8秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2014年12月23日火星に接近、離角26分26秒


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2014/12/23T18:01:49〜18:08:17までの8秒間露光12枚を合成 露光時間:8秒*12=1分36秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2014年12月26日火星に接近、離角44分54秒


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2014/12/26T18:15:41〜18:22:16までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:8秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年01月18日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/18T18:50:59〜18:58:29までの8秒間露光15枚を合成 露光時間:8秒*15=2分00秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年01月20日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/20T18:33:59〜18:41:54までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:8秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年01月23日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/23T19:01:00〜19:08:55までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:8秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ
2015年01月24日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/24T18:04:27〜18:08:25までの4秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=1分20秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ
2015年01月27日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/27T18:54:12〜18:56:18までの4秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=1分20秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年01月31日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/01/31T18:35:59〜18:40:44までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
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2015年02月01日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/02/01T18:34:57〜18:39:41までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年02月03日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/02/03T18:54:00〜18:58:44までの8秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=2分40秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ

2015年02月06日


15P/Finlay (2014)<フィンレイ彗星 >(2015)
2015/02/06T19:18:59〜19:23:44までの4秒間露光20枚を合成 露光時間:4秒*20=2分20秒

ε160/530mm + LPS-P2 + 60D/ISO3200 / EM200Temma2
StellaImage4と6.5で合成、レベル補正とリサイズ


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